今回は2018年7月22日に函館競馬場で行われる2歳初めての重賞となるG3・函館2歳ステークスに出走予定のスズカカナロアについて取り上げます。
スズカカナロアの血統・プロフィールや戦績はもちろん、評価や馬名の意味、そして馬主についてまであれやこれや調査しましたので、どうぞご覧ください。
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スズカカナロアのプロフィールと戦績
スズカカナロアは2016年3月10日に北海道勇払郡安平町にあるノーザンファームで産まれました。
厩舎は関西・栗東の橋田満厩舎に所属しています。
橋田厩舎はこれまで重賞58勝、その内1999年日本ダービーをアドマイヤベガで、近年は昨年2017年の秋華賞をディアドラで制するなどG1は11勝し、今年2018年もつい先日行われたG3・七夕賞を単勝11番人気メドウラークで制し単勝万馬券を演出しました。
スズカカナロアの競争成績は2018年7月21日現在で通算1戦1勝です。
2018年7月7日に函館競馬場で行われた芝1200メートルの新馬戦で単勝2番人気、岩田康誠騎手とのコンビで出走したスズカカナロアは、好スタートして2番手を追走後、直線で抜け出し快勝しました。
スズカカナロアの血統は?父は?母は?
スズカカナロアは父はロードカナロア、母はエカルラートという血統です。
父・ロードカナロアの現役時代の競争成績は通算19戦13勝2着5回3着1回で4着以下に敗退したことはなく、スプリントからマイルまでの距離で活躍しました。
重賞はG1で6勝(2012年スプリンターズS、2012年香港スプリント、2013年高松宮記念、2013年安田記念、2013年スプリンターズS、2013年香港スプリント)、G3で3勝(2011年京阪杯、2012年シルクロードS、2013年阪急杯)と通算9勝しています。
2013年の香港スプリントを連覇した後引退し、翌2014年1月に京都競馬場で引退式を行った後、社台スタリオンステーションで種牡馬をスタートさせました。
昨年2017年が初年度産駒となり、今年2018年の桜花賞・オークスを勝利してすでに牝馬2冠となっているアーモンドアイやG2・スプリングSを制したステルヴィオなどが代表馬となっています。
母・エカルラートは競走馬時代の成績は通算7戦未勝利でしたが、新馬戦では単勝1番人気(3着)に支持されるなど素質があり期待されていました。
繁殖牝馬入りしてからはスズカカナロア含めてこれまでに4頭がデビューしているものの中央競馬で勝利したのはスズカカナロアが初めてとなっています。
スズカカナロアの評価は?価格は?
スズカカナロアは2017年のセレクトセールで3780万円で落札されました。
ここ数年高騰しているセレクトセールは、今年2018年も7月9日・10日に北海道苫小牧市のノーザンホースパークで開催され1億円を超える額での高額落札馬が相次ぎました。
その中で、2017年の1歳馬の平均落札額は約4000万円となっていて、平均額に近い額で落札をされたスズカカナロアは、標準に近い評価を受けていたことがわかります。
スズカカナロアの馬名の意味は?
スズカカナロアの馬名の由来はJRAに馬名登録された際の説明には「冠名+父名の一部」と記載されています。
冠名は、「ダイワ」「マイネル」「シチー」なども有名ですが、「スズカ」もこの後ご紹介する永井啓弍オーナー所有馬につけられている名で、永井オーナーの地元三重県にある鈴鹿山脈に由来しています。
なお、永井オーナーは「スズカ」以外にも「サンレイ」「ミズズ」「サン」「コモノ」なども冠号として使用していますが、すべて地元の三重県や出身地の三重県三重郡菰野町から付けられています。
地元に対する愛着がよくわかりますね。
スズカカナロアの馬主は?
スズカカナロアの馬主は前述の通り永井啓弍オーナーです。
永井オーナーはトヨタカローラ三重株式会社の代表取締役会長などを務めていて、中京馬主協会に所属し、こちらでも会長の要職に就いています。
重賞はこれまでに通算19勝していてG1が3勝、G2が7勝、G3が9勝という内訳となっています。
古くからの競馬ファンには伝説の逃げ馬、最強の逃げ馬と言われ、沈黙の日曜日とも言われるようになった1998年G1・天皇賞秋の3コーナー過ぎでの骨折による競走中止が記憶に残っているサイレンススズカが最も印象に残っているでしょう。
また、最近のファンには2018年5月のG3・新潟大賞典を三浦皇成騎手とのコンビで制したスズカデヴィアスの名前を聞けば「スズカ」の馬を思い出す方もいると思います。
新潟大賞典での勝利は平地重賞では2009年5月のG2・京王杯スプリングカップで後藤浩輝騎手騎乗のスズカコーズウェイが優勝して以来の重賞制覇でした。
スズカカナロアは新馬戦では岩田康誠騎手とのコンビでしたが、岩田騎手がナンヨーイザヨイに騎乗するため新たに大レースに強いと言われる池添謙一騎手を鞍上に迎えて函館2歳ステークスに挑戦しますが、今後につながるようなレースぶりに期待したいところです。